「押す」と「引っ張る」感覚
「押す」と「引く」の違い
サーブやドライブなど、回転をかけたいのに回転がうまくかからない初心者は「引っ張る」ということの理解を深めましょう。
押すと引くの違いは
1、進行方向に対し物質の後ろ半分から力を加え移動させることを「押す」
2、進行方向に対し物質の前半分から力を加え移動させることを「引っ張る」
です。
「引っ張る」は回転をかける時によく使い、「押す」は回転をかけずに送る時によく使います。
●「引っぱれたら」回転量アップ!?
なので、「引っ張る」ということを理解し実践することで回転量が増加する可能性があります。
例えば、ドライブは「引き合い」と表現しますし、カットも「引く」と言います。
特にカットは「糸をひくようなカット」という表現をよくつかいます。
●フォアはペンの方が引っ張りやすい
ペンとシェークでは、ペンの方がグリップの構造上フォアハンドが引っ張りやすい傾向にあります。
ラケットを持った状態で手を真横に伸ばし手の平を下方向に向けたとき、ペンはラケットの先端が後方を向いているのに対し、シェークは前方を向きます。
そのため、シェークでドライブを打つ場合は手首を出来るだけ尺屈させてラケットの先端が手より後方に位置するように持ちます。
ペンは最初からラケットの先端が後方にあるため、面を被せ真っすぐ腕を前に出すだけで「引っ張る動き=ドライブ」になります。
逆にバックハンドは、シェークハンドの方が肘を前に出すことで引っ張る打ち方をしやすいです。
ペンの裏面はシェークと同じですが、片面ペンのショートでは後ろから押す動きになるので回転をかけるのは難しくなります。
●グリップがボールよりも前になるように
「引く」という表現に合わせるならば、回転をかける時に大切なことは
「打球方向及び進行方向に対し、ボールの位置よりも手(グリップ)が前方にある」状態が引くと言えます。
ラケットの先端からボールに向かうのは「押す」になるでしょう。
以上のことを意識し、グリップを出来るだけボールより前に出して「引いて」回転をかける訓練をしてみてください。
「押す」動きでも回転はかけることができる
基本的には引っ張る方が回転をかけやすいですが、カウンターや伸ばすブロックなど、押す動きでも回転をかけることができる場合も多くあります。
また、全身で強いボールを打つ場合は力を入れる始点が手ではなく肩になるため、肩から見てボールが後ろ側にあれば「引っ張っている」ことになります。
一見グリップはボールより後ろにあっても強い回転をかけている場合は、手ではなく肩や体が起点になって引っ張っています。
ループドライブや一発で決めるような強いドライブ等はこれに該当するため、グリップがボールより後方でも強い回転をかけることができます。
ピンバック: ペンホルダーの構造上の利点 – 卓球技術指導論
ピンバック: ペンホルダーのショートのグリップ – 卓球技術指導論