早く打ってしまう癖を直す練習
タイミングがずれているから早くなる
よく「ボールを待てない」とか「段々早くなってしまう」という悪い癖を指摘される方を見ます。
最後は台に体がくっついてしまうくらい前に出てしまいがちです。
そういう方はボールを掴んでから離す練習をしてみてください。
●ラケットを握るタイミングがずれている
スイングは主に3つの時点に分かれています。
POINT
1,起点(スイングの始まり)
2,打点(ボールが当たる瞬間)
3,終点(スイングの終わり)
力を入れる点は起点と打点です。(終点ではラケットを戻すために逆方向に力を入れます。)
一番力が必要なのは、静止状態からラケットを動かす起点ですが、打点ではボールの抵抗を跳ね返すために追加の力が要ります。
ボールの抵抗によってスイングスピードが落ちないように更に力を加えますが、その瞬間にラケットを握ります。
要するにボールが当たる瞬間にラケットを握るのですが、初級者でタイミングが早くなる人は当たる前に握ってしまっています。
●ボールを掴む練習
ボールを送球してもらい、それを掴む練習をすることで「当たる瞬間」と「握る瞬間」を合致させる感覚を養いましょう。
最初は手を止めたままでボールを掴んでみて、慣れてきたらスイングしながらボールをキャッチします。
思った以上に、ボールが来る前に手のひらを閉じてしまい掴み損ねる方が多いです。
ここで注意して欲しいことは、ボールを指で掴まないことです。
手のひらに当たってから優しく五指を閉じましょう。
POINT
1,通常のスイングと同様に腰のあたりまでバックスイングを取る
2,スイングをしながらボールを手の平に当てる
3,当たった瞬間にボールを包むように五指を優しく閉じる。
4,おでこの前くらいまでフォロースルーをする。
このような流れでボールを掴む練習をしてみてください。
ボールを掴むときにそんなに力がいらないのと同じように、ラケットもボールを掴むときと同じくらいの弱さで握ると良いでしょう。
イップス対策として有効
イップスに苦しんでいる方にもこの練習は非常に有効です。
イップスは、インパクトの瞬間にグリップを握るタイミングがわからず、掴んだり離したりを小刻みに繰り返してしまった後に、インパクトの瞬間は十分な力が入らない状態を指します。
力が必要なのは、振り出す瞬間と、ボールが当たる瞬間の2点だけで良いのでそれを体感するためにボールを掴むこの練習が有効です。
これだけでかなり改善される方も多数見てきています。
●イップスに有効な練習例
POINT
1,ボール掴み練習
2,体を固定する練習
3,両手で打つ練習(フリーハンドで手首や肘を持って打つ)
4,腕を完全に伸ばして打つ練習
などがあります。
体を固定する練習は、基本のフォアハンドロングの項でも説明しているので参考にして下さい。
●私もイップスで苦しんだ経験があります。
私も一度イップスで苦しみました。
完全に治るまでに2年ほどかかりましたが、自分で調べて何とか治した経験があります。
イップスは練習方法で治りますから、諦めずトライしてください。
まとめ
・打つタイミングが早くなってしまう人はボールを掴む練習をしよう
・スイングには起点・打点・終点があり、打点でラケットを適切な力で握ることが重要
・イップスの人にもこの練習は有効