ミスに対し「技術」と「戦術」を分けて考える

戦術は「位置」と「量」

試合は技術と戦術で成り立ちます。(確実に遂行するためにメンタルの強さも必要ですが)

基本技術の項で述べた通り、攻撃系の技術は「速く動きながら速く振り、その上で薄く(厚く)当てれるかどうか」という定義をしていますが、

戦術には様々な視点があります。

ここでは大きく二つの戦術について述べます。

POINT❶サーブ、レシーブ、コース取りなど、「位置」に関する戦術

❷どれくらいの力で打球するか、どれくらいの速さのボールを打つか、どれくらい回転をかけるか、という「」に関する戦術

 

この二つはどちらも戦術であり、ラリーを有利に進めるためには「位置」に関する戦術が重要であり

ミスを少なくしたり、相手のミスを誘うためには「」に関する戦術が重要です。

 

●ミスは「量」を間違っている

ミスをするのは技術が低いからではなく、1球に対する「」を間違えているからであることが大半です。

相手の強烈なボールを上手く打ち返せなかった時は、それは相手のボールを上回るスイングスピードや精確なタッチが足りないからであり、それは技術的な問題です。

しかし単純なツッツキや相手のブロックに対してドライブミスをしてしまうのは、技術ではなく戦術的な問題であるとも言えます。

「どれくらいの強さで打てば良いか」を間違えているからであり、それは技術ではなく戦術の範疇です。

「判断ミス」と言い換えた方がわかりやすいですが、判断ミスは技術のミスなのか?戦術のミスなのか?

ここではそれを戦術的なミスと考えます。

 

●戦術ミスならすぐに修正できる

判断ミスを戦術のミスと捉えるメリットは、すぐにでも修正できることです。

もし技術的な問題ならば相当量の練習が必要になりますが、戦術的な問題であるならば考え方を変えるだけで、その瞬間から解決できるからです。

 

戦術を変えるだけでミスを減らすことができる

ミスを、「技術的な問題」と「戦術的な問題」にわけて考えることで、解決方法へ的確にアプローチし具体的に修正できます。

大事な場面でツッツキをドライブミスしたからと言って、根性論で何時間もツッツキ打ちを練習するなど非効率です。(そういう練習も時には必要ですが)

その場で直せるものは直したいものです。

 

●多球で技術、一球で戦術を磨く

多球練習は技術練習ですので、とにかく速く動いて速く振って薄く当てて回転をかけましょう。

一球練習はほとんどが判断の練習です。多球練習で出来るようになったスイングをいかに実際のラリーの中で使えるかどうかを練習します。

多球と一球の違いは基本的にミスをしていいかどうかです。

多球練習で技術を磨き、一球練習で戦術を磨くというルーティンを大切にしましょう。