打った後に見てしまう癖
入ったかどうかは打った瞬間にはわからない
「打った後に自分のボールを見てしまって戻っていない」という問題を抱える方がよくいます。
攻撃しているのに、戻りが遅いため相手の守備に翻弄されるケースについて説明します。
これについては、その攻撃と次の攻撃が繋がっているかどうかが非常に大切です。
それを見分けるポイントは1つだけで
POINT「ミスをしても次の動作に移れているか」
「次の動作の中でそのミスを見届けることができているか」
です。
入る前提で移動しなければいけない
例えば、下回転サービスを出して、相手がバックにツッツキレシーブをし、それを回り込んでバックストレートにドライブしたとします。
ストレートにドライブしたら次はクロスに返球があると想定し、回り込んで打ったそばからフォア側に移動します。
その回り込みのドライブを打った瞬間にフォア側へ移動するのが正解なため、仮にその回り込みドライブがミスだったとしても、それはフォア側に移動している最中、もしくは移動した後にミスを見届けなければいけません。
回り込んだ形のまま「あ~ミスった」なんて言っている人は、そのドライブと次の攻撃が繋がっていません。
そのドライブが入る前提で次の動作に移行していなければ、間に合わないからです。
POINT「3球目ドライブが入ったから5球目の準備をする」のではなく
「3球目ドライブが入ろうが入るまいが5球目の動作に移る」ことが重要です。
入ってから戻っても間に合いません。
●相手を誘導することが大切
これに対して、「どっち来るかわからないのに、なんでフォア側に動くのですか?」という質問があります。
まず前提として卓球は「どちらに来るかわからない状況を作らない」ことが重要です。そのために戦術があります。
これについてはフットワークの項でも触れていますのでこちらも併せてご覧ください。
卓球のフットワーク – 卓球技術指導論 (table-tennis.love)
「どちらに来てもいいように」構える人は「どっちに来てもそこそこの球」しか打てません。
ゲームを支配している側は、相手のコースを読めている側です。どちらに来るかわからない時点で相手に主導権を握られている証拠です。
待っている割合の分だけ強い球が打てます。仮に8対2の割合でヤマを張れば、8の方にボールが来たら8の球が打てると考えましょう。
どちらに来るか分からないからと言って5対5で待っていたら、どちらにきても5の球しか打てません。従って、ゲームを支配する側は常に8や9などの強い球が打てます。
●良いサービスを出して主導権を握ろう
ゲームを支配する起点はサービスです。
良いサービスが出せれば、来るコースを予想できます。コースがわかれば強いボールが打てます。強いボールが打てれば次に来るコースも予想しやすいです。あとはその繰り返しです。
どちらに来るかわからない方はサービスが効いていないということに他なりません。レシーブの場合は守備からのスタートですのでこの項では触れません。
このような理由から、守備に回る場合を除き、5対5で構える(俗にいう)「ニュートラル」という考え方は攻撃の最中には必要なく、真ん中に構えないように気をつけましょう。
(ニュートラルの項を参照)
●ストレートに良いボールを打てばクロスに来る
コース取りの定石は、有利な側がストレートに打ち、不利な側がクロスに打ちます。
サービスが成功して甘いレシーブがきたら基本的にはストレートに強打します。(相手がストレートで待ち構えていたらクロスやミドルを狙いましょう)
ストレートに強打出来れば相手はクロスにブロックなどでしのいでくるので、それをまたストレートに強打します。
相手がストレートを警戒して下がった場合はクロスが空くので、クロスへ決定打を打つことも有効です。
相手が甘いレシーブをしてきて、前で守ろうとしている場合は基本的にストレート、下がって真ん中に構えていたらクロスに打つのが定石です。
3球目5球目で相手を崩したら、あとは空いているコースへ強打します。
まとめ
・ミスをしない前提で、打った瞬間から次の動作に移るようにしましょう。
・入ろうがミスしようが、とにかく次の動作に移行しているかどうかを必ず確認してみてください。
・サービスから主導権を取ってコースを読みやすくすることで、次の動作への移行もスムーズになります。
ピンバック: ニュートラルについて – 卓球技術指導論