ツッツキはサーブの次に使用頻度の高い技術であり
中級者まではツッツキの精度で試合の結果が決まると言っても過言ではありません。
地味な技術ですが、ドライブやチキータよりも試合においては大切な技術と考えます。
ここで紹介するのは初級者のためのツッツキですが、中級者でも今一度自分のツッツキ技術を見直すことも大切です。
たかがツッツキと侮ることなかれ、突き詰めると非常に奥の深い技術です。
●シェークハンドのバックツッツキ
バックツッツキは、ラケットを体の正面に置き斜め45度くらいに構え、肘の伸展を使って打ちます。
バックのツッツキの注意点は以下の通りです。
1、打球方向に正対する。
2、右足を前にする
3、人差し指を打球方向に向ける
4、肘の最下部とラケットの最下部を同じ高さにする
5、肘の伸展を使って10センチほど前にスイングする。
初級者はツッツキが上に浮くことが多いかと思います。
その原因はラケットが上向きになっていることと、すくい上げてしまうことが原因の大半です。
ツッツキが浮く方には、ラケットを立てて、前ではなく下に切るように指導します。
上級者でもツッツキは台にラケットを強く当てるほど強く下にスイングします。
前に振ろうとせず、下に振ることでツッツキが浮かなくなります。
●シェークハンドのフォアツッツキ
シェークのフォアツッツキは、基本技術の中で最も習得が難しい技術であると思います。
初級者のフォアツッツキはバックツッツキの手のひらが180度回転するだけと指導します。
フォアもバック同様人差し指を打球方向に向けることにまずは注意を払います。
1、打球方向に正対する。
2、右足を前にする
3、人差し指を打球方向に向ける
4、肘の最下部とラケットの最下部を同じ高さにする
5、肘の伸展を使って10センチほど前にスイングする。
→肘の伸展は使わずに体の前後(足の体重移動)を使って打つ。
バックと比べフォアは肘の伸展屈曲の範囲が非常に狭いので、腕を曲げ伸ばして打つよりも体の前後を使って打球するよう指導します。
最初は手のひらでボールを打つ練習などをします。
フォアツッツキの注意点は
1、肘が外側を向かないようにする。
2、肩を開いて横から打たないようにする。
3、ラケットと腕は直角になるように持ち、先端を前方に向けない。(ペンから転向した方によくある癖です)
4、手首を背屈し掌を前方に向けて、ラケットは人差し指から小指の第三関節上に配備し掌上にラケットを置かないようにする。

「真っすぐ向く」ということを初級者には殊に大切にするように伝えます。
“真っすぐ”がわかっていれば、少し横を向いたり、体を傾けたりする動きが容易に出来ますが、スタート時点で体が歪んでしまっていると修正が難しくなります。
フォアツッツキは、振りにくいかもしれませんがまずは正対し体の動きでボールを運ぶ練習をしてください。
次に腕を振って回転を加増する応用的なフォアツッツキをご紹介します。
●回転を加増する応用的なフォアツッツキ
ツッツキ技術は基本的に下回転系のボールに対して使用しますが、相手の下回転の回転量がある程度あれば当ててやや送るだけで十分有効的なツッツキになります。
しかし、初級者同士でプレーする場合は回転量のある下回転よりも、無回転に近いサービスやツッツキが多いのでツッツキが浮いてばかりでラリーにならないことが多いと思います。
その場合は自ら回転を作ってツッツキをしなければなりません。
基本のツッツキのように真正面に“突く”ようなツッツキでも回転を加増することはできますが、まだ真っすぐスイングが出来ない初級者にとっては難易度が高いと思います。
その場合は体の外側から内側に向かって、斜めにスイングをして下回転を加増するツッツキを覚えます。